年齢とともに髪が歪んだりパサパサになる原因とは?徹底解説
歳をとると髪の毛が歪んだり、パサパサになるのはなぜ?
髪の毛が年齢とともに変化するのは自然なことです。
その一つの要因は、髪の毛の「硬毛数」の減少です。
硬毛とは直径40ミクロン以上の太い毛のことを指しますが、この硬毛の数が減少すると、髪全体のボリューム感が失われてしまいます。
特に40代を過ぎるとこの硬毛数が明らかに減少し、特に頭頂部でその減少が顕著に見られるという研究結果もあります。
次に、髪の毛が細くなることも問題です。
髪の毛が細くなると、髪の中の「コルテックス」と呼ばれる部分の量が減少します。
このコルテックスは、髪の毛の弾力性や強度を保つ重要な成分であり、また髪の毛の水分を保持する役割も担っています。
コルテックスの量が減ると、髪の毛がダメージを受けていなくても水分を保持する力が弱まり、結果として髪がパサついて感じられるようになります。
さらに、髪の毛が細くなると、若い時と比べてコシも失われます。
コシがなくなると、スタイリングがしにくくなり、セットした髪型が崩れやすくなります。
これが「髪が歪んだ」と感じる原因の一つです。
対策としては、髪の保湿ケアが非常に重要です。
年齢とともに失われる水分を補うために、保湿効果の高いシャンプーやコンディショナーを使用し、さらに洗い流さないトリートメントやヘアオイルで髪の水分を閉じ込めることが効果的です。
また、ヘアスタイリングの際には、髪に負担をかけないように、やさしく取り扱うことも大切です。
髪の健康を保つためには、日々のケアが欠かせません。
年齢に応じた適切なヘアケアを続けることで、髪の美しさを長く保つことができます。
髪に良い食事や食品はありますか?
髪の健康を保つためには、バランスの取れた食事が非常に重要です。
以下に、髪に良いとされる食品や栄養素をご紹介します。
1. タンパク質
髪の主成分であるケラチンはタンパク質から作られています。十分なタンパク質摂取が必要です。
- 食品例: 鶏肉、牛肉、魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆)、乳製品(ヨーグルト、チーズ)
2. ビタミンA
頭皮の健康を保つために必要です。皮脂の生成を助け、髪を保湿します。
- 食品例: 人参、ほうれん草、ケール、カボチャ、甘薯
3. ビタミンB群
ビタミンB群は、特にビオチンが髪の健康に重要です。髪の成長を促進し、抜け毛を防ぐ効果があります。
- 食品例: 卵、ナッツ、全粒穀物、バナナ、アボカド、ほうれん草
4. ビタミンC
コラーゲン生成を助け、髪の強度と弾力を保ちます。また、鉄の吸収を助けます。
- 食品例: 柑橘類(オレンジ、レモン)、キウイ、ストロベリー、パプリカ、ブロッコリー
5. ビタミンD
毛包の健康を保ち、髪の成長を促進します。
- 食品例: 鮭、マグロ、サバ、キノコ、卵黄
6. ビタミンE
抗酸化作用があり、頭皮の血行を促進し、髪の成長を助けます。
- 食品例: アーモンド、ひまわりの種、ほうれん草、アボカド
7. 鉄分
酸素を髪の毛の根元に運び、髪の成長を助けます。鉄不足は抜け毛の原因となります。
- 食品例: 赤身の肉、鶏肉、魚、レンズ豆、ほうれん草、豆類
8. 亜鉛
髪の修復と成長に必要なミネラルです。
- 食品例: 牡蠣、牛肉、かぼちゃの種、レンズ豆、ナッツ
9. オメガ-3脂肪酸
髪の毛を健康で潤いのある状態に保ちます。頭皮の乾燥を防ぎます。
- 食品例: サーモン、イワシ、亜麻仁油、チアシード、くるみ
10. 水分
十分な水分補給も重要です。髪を内部から保湿し、健康的な髪の成長を促進します。
日常の食事の中で心がけたいこと
- バランスの取れた食事: 上記の栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
- 加工食品を避ける: 添加物や保存料が含まれた食品は避け、できるだけ新鮮な食材を選ぶようにしましょう。
- 適度な運動とストレス管理: 健康な髪のためには、食事だけでなく、適度な運動とストレス管理も重要です。
このような栄養素を含む食品を日常の食事に取り入れることで、髪の健康をサポートすることができます。
発毛剤と育毛剤、養毛料の違いは何ですか?
発毛剤
発毛剤とは、髪を新しく生やすことを目的とした製品です。法的には「発毛剤」という分類は存在しませんが、一般的には、ミノキシジルを有効成分とする医薬品がこれに該当します。ミノキシジルは、血行を促進し、毛包を刺激して髪の成長を促す効果があります。国が承認した効能・効果として、「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」があります。このため、一部の医薬品が「発毛剤」として市場に出回っています。
育毛剤
育毛剤は、すでに生えている髪の健康を維持し、髪の成長を助けることを目的としています。医薬部外品に分類されることが多く、その効能・効果としては、「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」があります。これらの製品には「薬用」という名称がつくことが多く、有効成分が含まれていることが多いです。
養毛料
養毛料は、主に化粧品として販売されており、髪や頭皮の健康を保つために使用されます。効能・効果としては、フケやかゆみを抑えたり、水分や油分を補って髪と頭皮の健康を維持することが挙げられます。「養毛料」や「育毛料」と呼ばれることが多く、医薬部外品と同じ名称を持つ製品もあります。ただし、これらの製品には「医薬部外品」の表示がない場合があり、有効成分が記載されていないこともあります。
見分け方
発毛剤、育毛剤、養毛料を見分けるためには、製品の容器や箱に記載されている情報が重要です。医薬品や医薬部外品は、成分表示や効能効果が明確に記載されています。特に「医薬部外品」の表示があるかどうか、有効成分が記載されているかを確認することで、その製品がどのカテゴリーに属するかを判断することができます。
- 発毛剤: ミノキシジルを含む医薬品で、髪を新しく生やすことを目的とする。
- 育毛剤: 医薬部外品で、既存の髪を健康に保ち、成長を助ける。
- 養毛料: 化粧品で、髪や頭皮の健康を維持するための製品。
お客様の髪の状態や悩みに応じて、適切な製品を選ぶことが大切です。
もしどれを選んだら良いかわからない場合は、専門家に相談することをおすすめします。
本記事は、30年以上の豊富な経験を持つ美容師であり、全国にサロンを展開する経営者、高橋正和氏の監修のもと作成されました。
専門知識と実践経験に基づき、正確かつ実用的な情報を提供することを目指しています。
監修 | |
高橋正和(美容師/サロン経営者) |
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